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「十割もりそば(950円)」@蕎楽の写真茨城県猿島郡境町に来ております。

そうです。田舎そば古民家で常陸秋そばの十割手打ちをいただきましたが、古民家があるのは同じ猿島郡の五霞町。そこをあとに境町にやってきました。10km弱ですね。この境町にある蕎麦の名店蕎楽もかなり前からうわさを耳にしていましたが、なかなかチャンスがなくてずっとBMのままでした。

古民家と蕎楽。同じ猿島郡内。同じ常陸秋そばの十割を提供する。ならば、至福の連食ドライブだあああ、気合だ、気合だ、京子、気合だ。と言うことにあいなりまして。

蕎楽は境町の商店街のいっかくにありました。風情のある外観です。お店に着いたのはもう12時近くでしたが、店の前には車が並んでいて駐めるスペースがありません。どうするかなってトロトロと前進してみたら、町営無料駐車場というところを見つけました。これはいい。早速とめてから店に戻ります。外観を愛でてから入店。近代的なお店でした。ここも農家風の古民家だとばかり勝手に想像してましたが、それは猿島郡から受ける連想からです。

入って正面に相席用も兼ねた大テーブルがあり、右に進んでも左に進んでもテーブル席が並んでいます。左手には個室にもなる座敷があって、驚いたことに満席です。いえ、大テーブルの一番端の席には、テーブル上にリーフレットや新聞が置かれてますので、そこをどければ座れます。しばらく立ち止まっていましたが、何しろお店の人はてんやわんやしてますので、自分でどかして座りました。

さて、じゃあお品書きね。

入口にも壁にも告知がありましたが、富山から白えびが届いていて、白えびのてんもりそば(九割1580円、十割1780円)がおいしそう。しかし、今古民家で盛りのいい十割を食べてきたばかりだし、またこの店の蕎麦を純粋に楽しみたい、と言うこともあってここでオーダーしたのは、

十割もりそば(950円)

まわりを見ると、まだ配膳されていないテーブルがいくつもあって、これはちょっと時間がかかりそうですね。こっちは、もうすでに1枚食べてきてますから余裕です。さきほどどかしたリーフレットでも眺めていようかな。

手にしてみると、それは店主が蕎麦に対する愛情、こだわりが書いてあって、これは有意義な待ち時間を過ごせそうです。

そもそもこのお店の存在を知ったのは、石臼製粉機をオリジナル設計し、全国の蕎麦屋さんにわけているという話が最初でした。石臼をただ重ねてこすりあわせれば製粉できるもんじゃない、と。いえ、製粉はもちろん出来ますが、蕎麦がもつ風味と味を最高に引き出すには、石臼にも機構にも工夫が要るでしょ、っていうことです。その命題に応えたのがここ蕎楽の店主。

ですから、この店に来れば最高の自家製粉手打ち常陸秋そばが食べられる、と思ったのです。店主は、ワタクシが考えるよりも更に前にいました。製粉以降の工程ではなく、玄蕎麦を購入してから、すべての工程を自家でやっていました。びっくりです。

*玄蕎麦の調達(契約農家から直接)
*磨き(土や汚れを落すために、徹底的に磨く。ぴかぴかになるそうです。みちろん自家機械で)
*石抜き(石抜き機を使います。)
*粒選(脱皮が完全にできるように粒径別に8段階に分けるそうです。機械で。)
*脱皮(蕎麦殻を剥いて丸抜きに。機械で。)
*唐箕(とうみ)(残っている蕎麦殻を風で吹き飛ばします。機械で。)
*色彩選別(殻の剥けてないもの、色の悪いもの、異物を除去します。機械で。)
*保存(丸抜きの状態で冷蔵貯蔵し、一年中同じ高品質の蕎麦が食べられます。設定2℃。)
*製粉(自家製製粉機で、万全の目立てをして。)

これだけの長い工程を、おいしい蕎麦を提供するために全部やってしまう。まあ、すごい情熱です。これだけお客さんが入ったら、店主もやりがいがありますよね。

とかなんとかお勉強しても、まだあと2組ぐらい待ちですね。お客さんもよく知っていてくるんですね。この商店街は存じませんが、この辺は蕎麦屋にはことかかない地域です。このお店の蕎麦の値段、決して安くない、と言いますか、高いです。まあ、それに見合った蕎麦だとしたらコストパフォーマンスの数値ではそうでもないですが。払うお金は高い、でもお客さんは集まって来る。これ、一番いい状況でしょう。いいものを提供すれば高くても食べたい。

どのくらい待ったでしょうか。およそ25分で配膳されました。

キレイですねえ。この季節に、ほんと、緑がかった蕎麦に会えるなんて。店主が思い描く理想の蕎麦です。1年中新蕎麦と同じ初々しい緑色の蕎麦が食べられる。熱意と努力があれば出来るんだ。

大き目の丸笊にふんわりと盛られてます。男ですと、これ1杯でお腹いっぱいにするのはちょっと無理があるかもしれません。大盛りの十割は1300円でした。ていねいに切られたネギ。白い部分でした。

さっそく蕎麦を手繰り寄せていただきます。この蕎麦の持つ穀物の風味。蕎麦が生きているようです。風味が口いっぱいに広がり、熱せられた枯れ草のようないい香りが鼻腔を抜けていきます。すごいなあ。これ、一度食べたらやみつきになりますね。蕎麦本来が持つ魔性の味わい。蕎麦はみずみずしく、蕎麦の挽かれた粒が見えてます。うつくしいものは、おいしい。

つゆも江戸前のきりりとした辛口。つゆも蕎麦に負けないほど強い。その中にも出汁の強さと甘みを控えさせ、このつゆなら蕎麦下2割くらいつゆをつければ十分そうです。蕎麦を手繰り寄せて、つゆをつけて、一気にすすりあげ。感激するおいしさです。これが2枚目の蕎麦ですから、普通なら連食で分が悪いのですが、そんなことは全く感じさせないすばらしい蕎麦でした。

お店のあちこちで笑い声が聞こえ、やっぱりおいしいものは人をシアワセな気持ちにさせるんだなって。ごちそうさまでした。またひとつの名店に巡りあえました。

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